いろいろな皮膚のはたらきを知る

私たちの身体の表面を覆っている皮膚はとても薄いものです。この薄い皮膚のはたらきは、ほかの内臓に比べて見過ごしやすいものですが、人間が生きていくうえで大変重要な役割を担っています。

つぎのような皮膚のはたらきを知っておくと、美しい肌を保つうえでも役に立ちます。

[体温を調節する]

皮膚は体温を調節するはたらきがあります。人間は食物をエネルギーに変えていますが、激しい運動などでたくさんの熱エネルギーを発生し、体温が上がりそうになると皮膚から余分な熱を発散させようとします。

皮膚からの余分な熱の発散はこの体温発散によって70%程度行われ、残りは呼吸をするときにも行われています。また、暑いときには皮膚の表面積が広がり熱が発散しやすいようにします。逆に寒いときは縮み、表面積を小さくして熱の放出を抑えるようにします。

[皮膚は呼吸をする]

こきゅうはほとんど肺で行われています。大気から酸素を取り込み、炭酸ガスを放出することで生命を維持しているのです。皮膚も肺に比べると200分の1くらいで微々たるものですが、呼吸しています。これは皮膚をイキイキさせる重要な作用といえます。

[汗や皮脂を分泌する]

皮膚には脂質が分泌されている皮脂腺と汗(水分99%)が分泌されている汗腺が備わっています。この皮脂と水分はいつも適量分泌され、皮膚の表面でうまく混ざって、皮脂膜といわれる薄い膜をつくります。この膜が皮膚からの水分の蒸発を防ぎ、うるおいと弾力性のある肌をつくっているのです。

[酸やアルカリなどから身体を守る]

皮膚は身体の外側を覆っているので、物理的な体力だけでなく、外からの酸やアルカリからも身体を守ってくれます。さらに、汗が多量に出ることによって、体温を下げたり、皮膚の乾燥を防いだり、皮膚組織にたまった老廃物を排出したりしているのです、

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